オープンカラム職人までの道のり

01_好きな実験道具の話

はじめに・・・

オープンカラムって何?というハテナが浮かぶかたは、
まず、シリカゲルカラムの原理から勉強しましょう。
勉強を始めたなら、カラム沼にようこそ!!

シリカゲルカラムは精製方法の一つで、
動作が色々とあるがために、
それぞれ我流、ラボ流、色々流派があります。(笑)

業界あるある話で、マイノリティな話なので
文系の方は引き返すか、ざっくり読んで
「こんなことやってるんだ。ふーん」と思って頂ければ幸いです。

カラムを教えてくれた師匠は誰ですか?

見出しで、師匠??そんな職人技の伝承みたいなのが、
合成の世界にあるのかよーと思われた方。

これ、意外と大事だと私は思います。

理由はシンプルで、オープンカラムは
練習しないと上手くなれないからです。

サッカーや野球にしても、上手くなるには練習が必要だし、
アドバイスをくれる環境が必要だと思うんです。

それが、オープンカラムという精製作業にも同じことが言えます。

大学の研究室時のマスターやドクターや先生、
企業の先輩に教わって、
そこから試行錯誤して、
自分のオリジナルのやり方をしている。

どうですか?何か職人技に見えてきませんか?(笑)

化学の現場は時に器用さが有利になったりします。
いくら知識はあっても、結果、新規の化学物資を作るのは
ある意味料理と一緒で作るという作業であることから、
手先が器用だと有利なんですねー。

料理が得意な方は、化学合成も得意になれると思います。(笑)

因みに、私のオープンカラムの師匠は、某受託合成会社の先輩で、
効率的かつ再現よく上手くできるコツを教えてくれました。

カラムはセンス!!!

ちょっと端折りすぎたので、もう少しかみ砕きます。

シリカゲルオープンカラムを行うにしたがって以下の内容を決める必要があり、
それはその混合物の状況や量、性質等で異なります。

ゴルフに例えると、マニュアルでは最初はドライバーで打つけど、
距離によっては他の物を使うし、
打つ場所がラフやバンカーになったら一度対処する必要があって、
それには打つ技術もそうだが、天候も気にしながらラウンドを周る必要がある。

これって、素人ができることではないのは分かりますよね?

そんな感じの化学合成版と思っていただけると良いかと思います。
オープンカラムを行うにあたって以下のことを決定し、作業を進めます。

シリカゲルカラムを行うに当たってのTodoリスト

  • TLCで展開溶媒の種類を決める
  • 精製で充填するシリカゲルの量を決める
  • 充填するカラム管の長さ、φを決める
  • 開始はグラジエントor単一溶媒で押し出すのか決める
  • シリカゲルを密にカラム管に詰める
  • 分離させる混合物を液体or吸着でチャージするか決める
  • バンドを乱すことなく混合物をチャージさせる
  • 移動相を押し出し、目的の化合物が出てくるまでTLCなどで確認する
  • 目的の化合物を回収する

はい。ここまでリストを書きましたが、細かく書くともっと作業が増えてきます。

これ、しんどい作業ですよね。
やること多い、決めること多い。
センスと言いたくなるんです。(笑)
なので、そもそもカラムが嫌いな人もいます。(笑)

嫌いだけど、やるしかないかーそんな声を実験室で耳にすることは
よくあることで、実験室で作業する人たちにも淡々とやる人もいれば、
「めんどくせー」と嘆きながらもやる人もいます。

私は後者で、面倒なことは回避したいので、
どうにかできないかトンチを利かすタイプです。(笑)

最後に・・・現在もカラムをやっている職人さんへ

一つにカラム精製にしても、そこには容量の良さや効率性、
この人なら他の人が難しい!!と根を上げるものでさえも
簡単にやってのけてしまうそんな職人がいることを
私は知っています。

長年の経験はもちろん、その人の工夫や努力がないと
その職人の域に行くことは不可能であり、
その経緯をこなしてきたことに尊敬でしかありません。

そして、これからも作業は「ご安全に!!」
※「ご安全に」は業界あるある挨拶だったりする件


以上、KINAKO-MOCHIでした(/・ω・)/


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