- 合成でも色々あるんだ
- 実験室のイメージ
- 話して尚伝わらない
- そして諦めの境地
①合成でも色々あるんだ
社会人になると、初対面の人からよく
「何をされてるんですか?」と聞かれるので
『有機合成をやってます』と伝えると、
「何を合成してるんですか?」と更に聞かれるので、
『有機合成なので、化学物質と言われるものは大体』と答える。
この答え方にいつもモヤモヤする。
合成は合成でも、生物化学よりだったり、有機化学、無機化学…もう化学科に入った当初は、化学にも種類が沢山ありすぎて、化学の沼に入ってしまったと当時はよく思ったものだ。
しかも、分かりやすいものに例えると、薬かプラスチックみたいなポリマーばかりで、
本当に基礎研究で合成しているものは、簡単に言えば「謎の粉、液体、物体」そんなところである。
欲を言えば、「分野によって、合成しているものは全く違うからひとくくりにしないでもらいたい!」そんな思いはあるが、まあこの記事を読んでる人は、ふーんと思ってもらいたいところである。
②実験室のイメージ
これもよく聞かれるやつである。「実験室ってどんな感じですか?」これ、非常に困る。『実験器具が沢山あって、ドラフトが・・・(あ、ドラフトも専門用語かよ、くそぅ)』面倒なので、Google先生に「化学、実験室」で画像検索して『こんな感じです』と逃げる。
過去にガリレオという福山雅治さんが主演であったドラマの実験室があったが、あれは
思いっきり、
物理よりだーー!!!!
あれはほんの実験室の一例なんだ。だが、皆白衣を着ているのは一緒である。
有機化学や生物化学、薬学、医学それぞれの分野で、実験室の特色とかやり方とか
細かいルールもあったりする。実験室も奥が深い沼である。
③話して尚伝わらない
ここまで、記事を読んでくれた方。あなたは、理系出身かそれか理系に興味がある人なんだと思う。
そこで、あえて実験や合成といった研究に興味がありますという人間に遭遇した場合、これはもう少し話そうかなってなったときで、悔しくなるお話を一つする。
『例えば、このプラスチックもモノマーという一つの分子の集合体なので、基礎研究になるとそんな分子を作るという研究になります』こう伝えるときがあった。
相手は「なんか、すごいですね!!」こう返事をする。
お分かりだろうか。私が悔しくなるポイントが。
なんか、ってぼんやりしていて理解できてないのがすごい伝わってくるのに、最後はすごいで締めくくるんだ。
この返事が来た時、自身の伝え方が未熟であったと反省する。
④そして諦めの境地
この経緯をここまで読むと、もう理系じゃない人に、実験とか研究とか合成といった自身の仕事の分野を話しても分かる人間が少ない経験をする。
この分野楽しいと思ってる私からすると、悲しいのだけども『なんだかすごい』で終わらせるのがお互いのためだと諦めの境地に入る。
理由は、例えば金融系の仕事をする人がこれを知っても仕事には何にも役に立たないからである。
ある程度、そんな業界もあるんだーで終わらせるのがWin-Winだよねってことにする。
これで、この話題の初見フラグを上手く回収して、自分は賢いアピールができる人は更にやり手だと私は思う。
以上(/・ω・)/
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